処刑バッヂ
麻央は被害者側だけど、犯人に共通するなにかを知っている可能性があるということだ。


そして麻央自身、きっとそれに気が付いていないだろう。


「アラーム音が鳴りはじめたら、また暗示が強くなっちゃう! だから、そうなる前に2人で麻央を捕まえるの!」


ツクシの言葉にあたしは目を丸くした。


あたしとツクシで真央を捕まえる?


そんなことができるだろうか。


「でもあたし、足が……」


梨央のせいで歩く事もままならない状態なのだ。


「ひどい怪我なの?」


そう聞かれて、あたしはスマホの明かりで自分の右足首を照らし出して見せた。


随分と腫れてきている。


「ひどい……どうしてこんな……」


「梨央にやられた」
< 152 / 229 >

この作品をシェア

pagetop