処刑バッヂ
「なにこれ、死んでるの!?」


「知らねぇよ!」


「冗談だろトオル! 起きろよ!」


沢山の声が入り乱れ、教室内に響き渡る。


「救急車!」


あたしは無意識の内にそう叫んでいた。


トオルが生きているか死んでいるかの確認は取れていないが、さっきからピクリとも動かないのだ。


ボーっとしている暇はない。


「そうだな。警察にも連絡しないと」


大きく呼吸をして気持ちを落ち着かせるようにして涼希が言った。
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