処刑バッヂ
あたしは頷き、バッグからスマホを取り出した。


しかし、画面を確認して愕然としてしまった。


電波がないのだ。


「なんで? いつもは電波があるのに……」


「俺のスマホも使えない」


涼希がそう呟き、みんながそれぞれ自分のスマホを確認し始めた。


教室内や廊下へ出て電波を探してみても、誰のスマホも通じないようだ。


「仕方ない。外へ出て助けを呼ぼう」


そう言ったのは和馬だった。


「そうだな」


涼希が頷く。


全員で早足に階段を駆け下りて入って来た玄関へと急いだ。
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