処刑バッヂ
世の中にはニュースにならない事件だってきっと沢山ある。


その中に埋もれているのかもしれない。


泣きたくなるような現実の中、あたしはもう1度さっきの写真を表示させた。


写真の中の真奈ちゃんが、口角を上げてニヤリと笑っている。


その笑顔はさっき廊下でみたものと全く同じで、悲鳴を上げそうになってしまった。


「写真が変わってる……」


そう言って涼希に画面を見せると、涼希はサッと青ざめた。


「本当だ」


「亡霊だよ。やっぱりさっきのは真奈ちゃんの亡霊なんだよ! あたしたち、ちゃんと真奈ちゃんに謝らないと!」


「謝って許してもらえると思うか?」


ここまでの世界を作りあげた真奈ちゃんが、そう簡単に許してくれるとは思えなかった。
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