処刑バッヂ
あたしはグッと言葉を飲みこんで黙り込んでしまった。


それならどうすればいい?


どうすればあたしたちは助かる事ができる?


「……図書館で調べてみようか」


ポツリと涼希が言った。


「え?」


「あの廃病院でなにか事件がなかったか。図書館なら資料があるかもしれない」


それで事件の真相に少しでも近づくことができれば、真奈ちゃんの気持ちは治まってくれるだろうか。


確信はなにもなかった。


だけど、過去に自分たちが犯してしまった罪をちゃんと受け止める必要がある。
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