処刑バッヂ
☆☆☆
12月25日。
今日はあたしと涼希(リョウキ)にとって特別な日だった。
高校3年生、最後のクリスマス。
「もうすぐ卒業なんだね」
あたしはイチゴのショートケーキをひと口食べてそう呟いた。
「なんだよ、寂しいのか?」
涼希はテレビから視線を外してあたしを見た。
大きな目に捕らえられると、吸い込まれてしまいそうな感覚になる。
「ちょっとはね」
「でも、若菜(ワカナ)は大学でも梨央たちと一緒なんだろ?」
「そうだけど……」
幼馴染の梨央とあたしは大学も同じ場所へ進学することが決まっていた。
12月25日。
今日はあたしと涼希(リョウキ)にとって特別な日だった。
高校3年生、最後のクリスマス。
「もうすぐ卒業なんだね」
あたしはイチゴのショートケーキをひと口食べてそう呟いた。
「なんだよ、寂しいのか?」
涼希はテレビから視線を外してあたしを見た。
大きな目に捕らえられると、吸い込まれてしまいそうな感覚になる。
「ちょっとはね」
「でも、若菜(ワカナ)は大学でも梨央たちと一緒なんだろ?」
「そうだけど……」
幼馴染の梨央とあたしは大学も同じ場所へ進学することが決まっていた。