処刑バッヂ

「なんの演出だよ、本当に……」


ツクシに続いて太一がため息交じりにそう言い、トオルに近づいていく。


あたしも一歩教室に踏み入れた、その時だった。


梨央があたしの腕を掴んで引き止めたのだ。


「どうしたの？」


首を傾げてそう聞くと、梨央は無言のままスマホを見せて来た。


その画面にはトオルからのメッセージが表示されている。


トオルからのメッセージが届いたことで安堵し、その内容までは確認していなかった。


「なに？」


あたしはそう聞きながらスマホを受け取り、文面を読み始める。