処刑バッヂ
「学校に一番最初に来てた奴かもしれないだろ。そいつはトオルを呼び出し、殺害し、それからトオルのスマホを使って俺たちを呼び出したんだ!」


晴康は目を血走らせ、面々を睨み付けてゆく。


「やめろよ、友達を犯人扱いするな」


涼希がそう言うと、晴康は視線を涼希の前でピタリと止めた。


それはまるで、犯人を見つけた名探偵のような表情だった。


「そうか、お前が犯人か」


晴康の言葉にあたしは目を見開いた。


「なに言ってるの!?」


あたしは咄嗟に2人の間に割って入ってそう言った。


「こんな状況なのにお前1人だけやけに冷静だ。おかしいよな!?」
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