処刑バッヂ
プレゼント
トオルを保健室のベッドへ寝かせたあたしたちは、3年A組の教室へ戻ってきていた。


トオルが倒れていた場所だけポッカリと穴が開いたように見える。


「で? 次はどうする」


突っかかるような調子で晴康が言う。


「さっきのメッセージ。みんなにも届いてるよね?」


麻央の言葉にあたしは頷いた。


「それぞれ机の中を確認してみよう」


それが犯人からの挑発や挑戦になるかもしれないが、なにもしないよりはマシだった。


あたしは自分の机へと向かい、一度大きく息を吸い込んだ。


他のクラスのメンバーはぞろぞろと教室を出て、自分のクラスへと急いでいる。


「大丈夫か?」


2人きりになったところで涼希がそう声をかけてきた。


涼希の机はあたしの斜め右前になる。
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