処刑バッヂ
「命をかけたかくれんぼ……」


ツクシが青ざめてそう呟いた。


あたしは足元から崩れ落ちてしまいそうになるのを、なんとかこらえている状態だった。


このふざけたような文面が本当のことだとは思えない。


けれど、現にトオルは死んでしまった。


現実なのか夢なのかわからなくなってゆく。


【処刑バッヂは15分に1度音が鳴って、持ち主の居場所を伝えるよ。


ずっと同じ場所に隠れ続けていると、見つかるリスクは高くなっていくから注意してね!】


「それなら、こんなものぶっ壊してやる!」


晴康が箱を床へ投げつけようと、振りかぶった。


「やめろ! メッセージを最後まで読め!」


咄嗟に涼希が晴康を止めた。
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