処刑バッヂ
涼希はスマホを確認してそう言った。


黒田トオルはあたしたちのクラスメートで、仲がいい。


昔からの知り合いだった。


「なんて?」


「【今から学校で面白いことするぞ!】だって」


そう言って涼希はあたしにスマホ画面を見せて来た。


「なにする気だろうね?」


仲間内でもトオルはノリが良くて面白い、ムードメーカーだった。


夏休みのような長期休暇の時には一番にみんなを集め、遊びに行く計画を立てていた。


花火大会に海水浴に肝試し。


思い出してみてもトオルの計画した遊びはどれも楽しい物ばかりだった。
< 5 / 229 >

この作品をシェア

pagetop