処刑バッヂ
学校内は暗いし、音も聞こえない状態で探すのはきっと困難だろう。


あたしは涼希を手つだい、バッドにフェルトを巻き付けて行った。


包帯のようにグルグル巻きにし最後は裁縫ボンドで接着する。


これだけで大丈夫だ。


「できた」


そう言うと、涼希は笑顔を浮かべた。


「後は教室に鍵をかけておけば完璧だよね」


あたしはそう言って早足にドアへと向かった。


鍵をかけていれば相手は中に入って来ることはできない。


これで夜明けまで安全に過ごす事が出来る。


そう思っていたのだけれど……「うそ……」あたしはドアの鍵を見つめて思わずそう呟いていた。
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