処刑バッヂ
あたしはホワイトボードの前に立ち、一旦綺麗に消してからマジックを手に持った。


ここに呼ばれた8人の名前を書きだして行く。


呼び出したのはトオルだ。


しかし到着した時トオルはすでに死んでいた。


そしてそれは他殺である可能性が高く、犯人はトオルのスマホを操ってあたしたちにメッセージを送ってきている。


「おい、ちょっと待てよ」


なにか気が付いたことがあるのか、涼希がそう言った。


あたしはペンを止めて「なに?」と、聞く。


「どうして犯人はトオルのスマホを使ってるんだろうな」


「え? そんなの、自分が誰なのか隠すためでしょ?」

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