ヴァーチャル・リアリティ
一番最初にそう言ったのは晴道だった。


開いている場所へ近づき、中を覗き込んでいる。


「入っていいのか? 中に何がある?」


晴道に続いて陽大がそう言いながら近づいていく。


「なにも……。テーブルの上に何か置いてあるけど……」


晴道は外から中を覗き込んでそう答えた。


あたしたちも2人の後に続いた。


覗いてみると、長いテーブルの上に大き目のゴーグルが6つ置かれている。


「あ、あれ知ってる!」


そう言ったのは梨花子だった。
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