ヴァーチャル・リアリティ
リタイア
タイムアップまであと数秒というところで部屋を出たら、途端に視界は真っ暗に包まれた。
同じように部屋を出たメンバーたちの困惑する声が聞こえて来る。
しかしその声はすぐにかき消された。
最近流行りの音楽が聞こえてきて、その他の音が聞こえなくなる。
確かこの曲は陽大が好きだと言っていた曲だ。
学校の休憩時間などでスマホで流していたことがよくあり、それがキッカケであたしも覚えた曲だ。
3分ほどの短い曲が終ると同時に、映像が戻って来た。
しかしそれは先ほどのような部屋の中ではなく、黒と灰色とオレンジ色の光がうねっている異空間のような映像だ。
グネグネと動き回る3つの色に酔ってしまいそうになる。
『残念ながら、前の部屋で脱落者が出ました』
アナウンスがそう告げる。
きっとアユのことだろう。
結局間に合わなかったみたいだ。
同じように部屋を出たメンバーたちの困惑する声が聞こえて来る。
しかしその声はすぐにかき消された。
最近流行りの音楽が聞こえてきて、その他の音が聞こえなくなる。
確かこの曲は陽大が好きだと言っていた曲だ。
学校の休憩時間などでスマホで流していたことがよくあり、それがキッカケであたしも覚えた曲だ。
3分ほどの短い曲が終ると同時に、映像が戻って来た。
しかしそれは先ほどのような部屋の中ではなく、黒と灰色とオレンジ色の光がうねっている異空間のような映像だ。
グネグネと動き回る3つの色に酔ってしまいそうになる。
『残念ながら、前の部屋で脱落者が出ました』
アナウンスがそう告げる。
きっとアユのことだろう。
結局間に合わなかったみたいだ。