私と彼が知る地に堕ちた天使
女子にグループがあるとして、それがカースト制のようにあるとすれば
私と愛花と梨沙のグループは一番上。
クラスの空気がそうさせる。
そして私はともかく愛花と梨沙はモテる
男子から告白されているところに何度か鉢合わせたことがあるから。
そのせいか女子の嫉妬の対象にされる。
だから身に覚えのない噂が流れているけど気にしないようにしている。
中学生の時に教師と付き合っていたとか中絶経験があるとか、意味わからない噂がばかり。
見えないところで攻撃してくる。
まぁ、それが女子高生なんだろうけど。
「悠哉、ほんとに大丈夫だから」
「………」
「心配いらないから」
「………」
無言とか、ずるいな
「干渉しすぎると、嫌われるよ」
あの子から
と、心の中で呟きながら顔を覗くと悠哉は少しだけ目を見開いた。
「やめろ」
悠哉は私から距離をとった
おそらく私が呟いた言葉が何なのかを察知したかのかもしれない。
さすが幼なじみ。
私、どれだけ悪い顔してたんだろ?
そう思っていると電車が来る時間になり私と悠哉は会話をすることなく電車に乗り、最寄駅に着くまでお互いの時間を過ごした。
会話しないのは気まずいからではなく、これが日常だから。
電車内では話したりしない。
悠哉は本を読むし、私は携帯でネットニュースを見たり寝たりするのが電車内での過ごし方だった。