ゆるふわ子犬系男子の甘い罠
初めて見る奏の悲しそうな顔に胸が鈍く痛んだ。

そういえば、奏が私に見せる顔は笑顔ばかりで、悲しんだ顔やイライラした顔も見たことない。


「たまちゃんのこといっぱい困らせちゃってごめんね。」


「ううん。私の方こそごめん。今までありがとね」

フッたのは私の方なのに、胸が苦しくて最後奏の顔を見ずにお店を出た。
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