ゆるふわ子犬系男子の甘い罠
「たまちゃん、なんか疲れてる?さっきからため息ばっかり。やっぱり僕んちのがよかったかな」


深く考え込んでしまったせいか眉間にしわが寄ってしまっていたようで奏に顔を覗き込まれた。


「ううん、平気。」


奏のテリトリーに入ってしまうと自然と流されてしまうっていうか、奏のペースに巻き込まれてしまう。


それで、これまで何回か切り出そうとしてきた別れ話も口に出さず、だらだらと関係を続けてきてしまった。


だから、わざわざ今日は外でのデートを希望してみたけど、まさかこんな場所に案内されるなんて…まるっきり奏のテリトリーじゃん。



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