【完】キミスター♡

悪夢的再会

「あー…梅雨入りして滅茶苦茶寒い…今年は冷夏ってほんとかなぁ…」

そんな少し大きめの独り言を呟きながら、廊下を歩いていると、担任の先生が何やら私に向かって手招きをしてきた。


「えー…呼び止めないでよー。早く緋翠のとこ行きたいのにー」


そうは思いつつも、一応生徒会役員の私は渋々先生の所へと歩みを進める。

「なんですか？」

「おー…丁度よかったよ、佐々木。2学期から転校してくるやつがな、近くに寄ったからって早々の下見に来たんだよ。だからお前面倒みてやって」

「はぁ？そんなの教師である先生の役目じゃーん！私に押し付けないでよー！」


いきなり言い付けられた用事に対して、眉間にぐっとシワを寄せて拒否をする。
すると先生は、申し訳なさそうに私の前にぱちん、と合焦した。

「頼むよ〜！佐々木ぃ〜。先生今から会議なの！頼む！」