【完】キミスター♡
同じような気持ちなら、私は平気なのに。
緋翠に与えられる痛みなら、耐えられると思うのに…それがどうしても上手く緋翠へと伝えられない。

あぁ、頭が痛い。
それと同じくらい、胸が苦しい。

私は、ガンガンするこめかみを指で必死に押さえ込んで、今日の放課後どんな顔で緋翠に会おうかと考えた。

きっと、緋翠のことだ。
昨日の私の様子を見て、自分を深く傷付けているに決まってる。

私の一挙一動で振り回して、緋翠の心を沈めせたくない。


そうだ。
私は、いくらでも傷ついても良いんだ。
緋翠が傷付いて悲しまなければ…。


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