家族でも、幼なじみでもなくて。
伝えたい言葉
やっと着いた!
空港まで迎えに来てくれるって言ってたから、どこかにいるはずなんだけど……
あ! いた!
「お母さん、久しぶり」
「優衣! 元気にしてた?」
「うん。この前はひどいこと言ってごめんなさい」
「気にしてないわよ。長旅お疲れさま」
そっと優しく頭を撫でてくれた。
昔と変わらないあたたかな手にぐっと涙をこらえる。
「お母さん、あのね…」
「あら? 貴女が優衣さんかしら?」
「え?」
驚いて振り返ると、ふんわりと巻いてある髪に、上品なワンピースを着た 気の強そうな女の子が腕を組んで立っていた。
「最近、美佳さんが裏で何かしていると思ったら、こういうことだったのね。私と陸矢様を引き離そうとしても無駄よ!」
「そ、そんなつもりでは…」
この人がりっくんの許嫁……
「あの…お名前は…」
「愛莉よ」
「愛莉さんはりっくんのことが本当に大好きだと聞きました。でも、私はそれ以上に彼のことが好きなんです。だから…」
「聞いた話とは違うようね。陸矢様のことはお嫌いなのでしょう?」
「いいえ。昔からずっと好きです。嫌いになろうとしたけどできなかったし、嫌いになろうとする必要なんてなかった。全て私が間違っていたとようやく気づくことができたんです!」
「だから何よ?」
愛莉さんは私を睨んでくる。
「あなたにりっくんは渡しませんから!」
「せっかく宣言なさったのに残念ね。私と陸矢様は婚約し…」
「愛莉!」
声の方を見ると……
「お父様!? お母様!?」
「え!?」
飛行機の中で私を心配してくれたおじさんとおばさんがいた。
空港まで迎えに来てくれるって言ってたから、どこかにいるはずなんだけど……
あ! いた!
「お母さん、久しぶり」
「優衣! 元気にしてた?」
「うん。この前はひどいこと言ってごめんなさい」
「気にしてないわよ。長旅お疲れさま」
そっと優しく頭を撫でてくれた。
昔と変わらないあたたかな手にぐっと涙をこらえる。
「お母さん、あのね…」
「あら? 貴女が優衣さんかしら?」
「え?」
驚いて振り返ると、ふんわりと巻いてある髪に、上品なワンピースを着た 気の強そうな女の子が腕を組んで立っていた。
「最近、美佳さんが裏で何かしていると思ったら、こういうことだったのね。私と陸矢様を引き離そうとしても無駄よ!」
「そ、そんなつもりでは…」
この人がりっくんの許嫁……
「あの…お名前は…」
「愛莉よ」
「愛莉さんはりっくんのことが本当に大好きだと聞きました。でも、私はそれ以上に彼のことが好きなんです。だから…」
「聞いた話とは違うようね。陸矢様のことはお嫌いなのでしょう?」
「いいえ。昔からずっと好きです。嫌いになろうとしたけどできなかったし、嫌いになろうとする必要なんてなかった。全て私が間違っていたとようやく気づくことができたんです!」
「だから何よ?」
愛莉さんは私を睨んでくる。
「あなたにりっくんは渡しませんから!」
「せっかく宣言なさったのに残念ね。私と陸矢様は婚約し…」
「愛莉!」
声の方を見ると……
「お父様!? お母様!?」
「え!?」
飛行機の中で私を心配してくれたおじさんとおばさんがいた。