家族でも、幼なじみでもなくて。
堀川さんに髪とメイクを直してもらって、
りっくんと二人でおじさんとお母さんのところへ向かった。


おじさんとりっくんが話している間、私はお母さんと待っていた。


「おめでとう、優衣」

「お母さんのおかげだよ。ありがとう!」

「帰りの飛行機は明後日なんだけど、別の日にする?」

「そのままでいいよ」

「そう、わかったわ」


りっくんはこのままアメリカの学校に通うんだって。
でも、私は日本での生活があるから帰らなきゃ。


「優衣ちゃん、行こう」

「おじさん、お母さん、またあとで」


車に乗って家に向かう途中、りっくんは疲れたのか私の肩に頭を預けて眠っていた。

初めてのパーティーはいろいろあって疲れちゃった。


「優衣、ちゃん…好き」


りっくんの寝言に返事をする。


「私も好きだよ、りっくん」


目を開けてニヤッと笑うりっくん。

え? 起きてたの?


「もう一回、言って」

「嫌だ」

「お願い! 優衣ちゃん!」

「言わない!」


外の景色を見るふりをして、赤くなった顔を隠した。


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