家族でも、幼なじみでもなくて。

次の日の朝、熱が出た。

……絶対あいつのせいだ。
ストレスだよ、ストレス。

放課後に愛海が来てくれるから、それまで大人しく寝ていよう。


布団に入って目を閉じた時、インターホンが鳴った。

モニターをみるとりっくんが立っていた。


「なに?」

「昨日のお詫び持ってきたよ」

「昨日の話なんてしないで」

「ごめんね。優衣ちゃんは女の子なんだってこと自覚して欲しかったの」

「意味わかんない」

「今日も好きだよ。またね」


ほんと、調子狂う。

誰のせいで熱出たと思ってんの?

ドアノブのところにコンビニの袋がかけてあった。

中身をみると、昨日買おうと思っていたコンビニスイーツとか、ゼリーとかスポドリとかいろいろ入っていた。

もしかして、私が熱出たこと知ってるの!?
……そ、そんなわけないよね。

考えすぎだ。
まあ、今回はありがたく受け取ろう。
もったいないし。

りっくんが持ってきたスポドリを飲んで横になると、一気に眠気が襲ってきてそのまま深い眠りに落ちた。

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