クールな彼の甘い素顔
「...さっき、店長にあんなこと言った理由は...、
三上くんと関わりたくないんじゃなくて、
三上くんをホールに出したくなかったの...。
...だって、三上くんがホールに出たら、あっという間に人気者になっちゃう...、
今日一日だけで、三上くんのことかっこいいって言ってるお客さん何人もいたよ...?」
わたしは、うざいくらいにそんな言葉だけは聞き付けてる。
もし、うちの高校の生徒だれか一人でも三上くんがこのファミレスで働いていると知ったら、
絶対に三上くん目当てで来る生徒が出てくる。
「...学校では、みんなにモテモテの三上くんかもしれない。
だけど......だけど、
バイトでの三上くんは、
わたしがひとりじめしたかったの......」
これがまちがいなくわたしの本心だ。
三上くんが好きだから。
この気持ち以外の何者でもない。