クールな彼の甘い素顔



わたしの身長は160センチだから、背が低いわけではないはずなのに、

三上くんの胸のなかにすっぽりおさまってわたしは身動きがとれなくなった。



...というか、動けるわけがない。



体と同時に思考もまたショートして。



三上くんはまた不意討ちでとんでもないことをしてきたのだ。



三上くんの息づかいがすぐそばで聞こえてきて、

さっきとは別の意味で全身の力が抜けて立っていられるのがやっとだった。



ぬくもりも力強さも、味わいたいのにそんな余裕どこにもなくて。




「...俺もお前のこと、ひとりじめしたい」



彼がやっと口を開いたと思ったら、

そんな信じられないほど甘い台詞を言うもんだから、

わたしの脳みそはとろけてしまいそうで。



ドキドキドキドキ、

自分の鼓動と彼の鼓動が重なって、

心地よいリズムを奏でていた。



ずっとこのままでいたいと心から思った。



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