クールな彼の甘い素顔
「...真緒はそれでいいの?」
うどんをごくんと飲み込んだ由紀が、
まっすぐにわたしを見つめる。
「そもそも、真緒、自分の気持ち伝えてないじゃん」
「...っ」
「勝手に自己完結してさ。
三上の気持ちがどうとか以前に、真緒、逃げてるじゃん」
「それは......」
由紀の言っていることが正しすぎて、なにも言い返せない。
「たしかに、三上に告白するのはめちゃくちゃ勇気いると思う。
だけど、もしこのまま告白せずにいて、三上に彼女ができたらどうするの?
そのとき、後悔しない自信があるなら、告白しなくていいと思うよ。
でも...絶対、後悔するでしょ?」
自分のために言ってくれている由紀の言葉に、
胸の奥から熱いなにかが込み上げてくる。