クールな彼の甘い素顔
そう思う時点で、
自分があとなにをしたらいいかなんて、決まってる。
「わたし......三上くんに告白する」
こわい。
とってもこわいけど、
気持ちを伝えないまま後悔したくない。
「えらい。えらいよ、真緒。
上手くいくこと心から祈ってるよ」
「なんで由紀が泣きそうなのぉ」
わたしが泣きたいよぉ。
だけど、今は上手くいかなかったことなんて考えない。
よし、思い立ったら即行動だ。
ちょうど今日の放課後、わたしと三上くんはふたりとも18時からバイトがある。
わたしは22時あがりだけど、三上くんは21時まで。
わたしが話すことがあるのに、彼を1時間裏で待たすわけにはいかない。
だから、バイトがはじまる前に告白する。
三上くんは放課後まっすぐファミレスに向かうはずだから、彼が校門を出たあと、一緒にファミレスに向かおう。
わたしは黙々とそう考えた。
それから午後の授業はまったく頭に入ってこず、
席の離れた彼の後ろ姿に見とれていた。