クールな彼の甘い素顔
「はじめは世間話が送られてきてたんだけど、
最近遊びに誘ってくるんだよね」
今まで二回ほど誘われて、断ったのに、
またこうしてメールが来る。
遊びたくないって分からないのかなぁ。
「でも、真緒彼氏いないし、いい人なら遊んだらいいんじゃない??」
由紀が前向きにそう言ってくれるけど、
わたしは首を横に振る。
「うーん。
パートさんが、竹本さんは女好きだから気を付けなよって言ってたんだよね。
バイトの女の子に毎回手出すって」
「えー!!それならだめ!!ぜったいだめ!!」
瞬時に意見が変わる由紀に笑ってしまう。
「それに、竹本さんはバイトないのにわざわざ迎えに来るなんてなんかこわいよ」
「たしかに...てゆか、高校生に手出したら犯罪じゃん!?」
なんてネタのように言う由紀はまたしてもおもしろい。
「うまく断ってみる!」
「うんうん!」
これ以上誘われてもいやだし、
竹本さんとなるべくシフト被らないようにしようかな。
そう考えながら、
もうすぐチャイムが鳴るためわたしはケータイを閉じてカバンにしまった。