クールな彼の甘い素顔
「凌はいいのに、俺はだめなわけ」
彼はわたしの上でそうつぶやいて、
わたしの首もとに顔をうめた。
ひゃああああああ。
体が密着して、頭が爆発しそうになる。
彼のサラサラな髪の毛がわたしの肌に触れて、少しくすぐったい。
こういうことに全然まだまだ慣れていないわたしには、これだけでもハードルが高すぎる。
「...翔くんってば...
凌くんにヤキモチ妬いてるの...?」
凌くんとわたしがふたりで寝てたから...?
そう思ったことをすぐ口にしてしまったことを、わたしは後悔する。
彼は「うるさい」と小さくつぶやくと、
まるで黙らせるようにキスを落とした。