クールな彼の甘い素顔

「...ッ...っ、」



そのキスはだんだんと深く、甘くなっていく。



頭のなかは彼のことしか考えられない。



たまらなくなって彼のシャツを握りしめるけど、

その力さえやがて入らなくなってしまう。



翔くん、甘すぎだよぉ......。



唇が離れたころにはわたしの息はあがっていて肩は上下していた。



そんなわたしを見て彼はわるくないといった表情を浮かべる。



そしてスイッチが切れたかのようにわたしを抱き締めて眠ってしまった。



もお、いきなり寝ないでよぉ。



そう思いながらも兄弟そっくりの寝顔についふふっと笑みがこぼれる。



「翔くん、...大好き」



わたしはそっとつぶやいて、そのままゆっくりと目を閉じた。



ねえ、翔くん。



これから先もずっと、



わたしだけに甘い素顔を見せてね。