クールな彼の甘い素顔
「ちょっと、冷静になって状況を整理しよう」
「うん...そうする」
冷静にならないと、翔くんの前でも泣き出してしまうかもしれない。
わたし、好きな人のことになると、こんなに泣き虫になるんだ。
自分でも知らなかった。
やっぱり、翔くんほどわたしの感情を上下させるひとはいない。
それからあれこれ由紀に話を聞いてもらっていると、
あっという間に15時が近くなった。
「真緒ごめん、わたしもう出なきゃ」
「うんっ、
由紀、ほんとにありがと!
由紀は心強いよ」
わたしのお礼に由紀は照れたように笑った。
お会計をすませ、わたしたちはカフェをあとにし、
由紀は「またいつでも連絡して!」とわたしに手をふって駆けていった。