クールな彼の甘い素顔
「話って何よ」
わたしは茅さんの態度を見て、むしろ関心する。
わたしとは正反対。
自信があって、堂々としてて、わたしを攻めてでも翔くんを手に入れたい。
でも、ごめんなさい。
彼だけは、渡したくないーー。
「わたし、翔くんとは別れません。
絶対別れたくありません。
翔くんのことが、だれよりも大好きだからです。
あなたの気持ちにも負けない...!
あなたと翔くんには長い時間思い出があるかもしれませんが、
わたしは翔くんと、それよりもこれから先ずっと一緒にいて、
嬉しいことも辛いこともそばで寄り添って行きたいんです。
だからお願いします。
翔くんから身を引いてください」
もう一度、お願いします、と頭を下げる。
わたしの気持ちまるごと彼女にぶつけた。
翔くんに助けてもらうのではなく、今回は、彼女を自分で説得してからでないと、
翔くんとちゃんと向き合えないーー。