クールな彼の甘い素顔
わたしはもう、体の力が抜けて...
あとは彼に預けるだけ。
わたしも、ずっとずっと、
翔くんに触れたかったーー
ガチャッ
「ただいまー!!」
空耳ではなく、そのときはっきり聞こえてきたその大きな声に、
わたしと翔くんは目を見合わせた。
「り、凌くん帰ってきたよ」
「...凌だけじゃない」
「え?」
翔くんの言葉に、耳をすませると、たしかに凌くんの声とは違う男の人の声が聞こえる...。
っそんなの、
一人しかいないじゃん!!!!
わたしはだれだか気づくと、ベッドから飛び退いて身だしなみを整え始めた。