クールな彼の甘い素顔
行くぞって...。
ただ三上くんのうしろに着いていくけれど、
わたしは駐車場から出る手前で一度立ち止まった。
「わ、わたし1人で帰れるよ...!歩いて10分だし...」
この様子だと、三上くんはわたしを家まで送ってくれようとしているみたい。
とてもありがたいけれど、
三上くんも疲れているのに申し訳ない。
それに、三上くんに送ってもらうほど、わたしたち仲良くないよね...?
「震えてんだろ」
ぐいっと手のひらを握られた。
「右左どっち」
「み、右...」
あっけにとられるのと同時に、
自分の手がまだ震えていたことに気がついた。