クールな彼の甘い素顔

「ありがとな。

でも、１人でここまで来るなんて危ないだろ」



ケータイ電話を受け取った三上くんは、心配そうにそう言った。



「危なくないもん。僕もう小学２年生だよ」



「俺がバイト終わるまで裏で待ってろ」



「どれくらい待てばいいの？」



「あと...2時間」



時刻は今17時で、三上くんは19時あがりである。



「2時間？やだ！そんなに待てないよ！！」



「あのな...」



三上くんって意外と心配症なのかな。



そんなわたしの視線を感じとったのか。



「コイツ、生まれつき体が弱いんだよ。

道端で倒れたこともあるし。

だから、あんまり１人で外歩かせたくねぇんだ」



三上くんは凌くんの頭をポンポンしながらそう言った。



そういえば、このあいだ三上くんの代わりにわたしがバイト入ったときも、凌くんが喘息でって言ってたよね...。