クールな彼の甘い素顔
「...で、真緒、わたしになにか話すことは?」
「へ?」
放課後になり、
わたしは由紀とドーナツ屋さんに来ている。
ドーナツを買って席に座るなり、由紀は前のめりになってわたしを凝視した。
「話すことって...いきなりなに!?」
全部見透かされている気がして、
思わず咳き込みそうになった。
「なに!?じゃなくて!!
真緒最近バイトばっかで全然遊んでくれなかったじゃん!!
なんかありそうなのに話してくれないし~!!
ドーナツだって前回の期間限定逃しちゃったじゃんかぁ!!」
由紀はプリプリ怒る素振りをする。
たしかに最近バイトばかりで由紀と放課後ゆっくりできてなかった。
わたしはそう気づいて少し反省をする。