クールな彼の甘い素顔




大きな声を浴びせられ、ビクッとなるわたし。



「た、卵抜きってちゃんと入力したので、伝票には書いてますけど......」



伝票にはちゃんと“卵抜き”の文字がある。



そう反抗してきたわたしに腹がたったのか、

中西さんはさらに声をあらげた。



「あのねえ!アレルギーなんだから、ちゃんと口で言いなさいよ!

一言言ってくれないとこっちだって忙しいんだから!!」



そ、そんな...。



「わ、わたし...言いました...カルボナーラ卵抜きですって...そしたら中西さん了解っておっしゃったじゃないですか...」



わたしはべつに反抗したいわけではない。


だけど、理不尽に怒られるのはさすがに嫌だ。



だから勇気を振り絞ってそう言った。



< 7 / 219 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop