クールな彼の甘い素顔
『あのさ。夏休み暇な日あったら、凌の相手してくれねぇか』
「え?凌くん?」
『凌のやつ、夏井と遊びたいって言ってて。一日でいいんだ』『真緒ちゃんいつ遊べるってーっ?』
三上くんの後ろから凌くんの声が聞こえてきた。
チラリと由紀を見ると、“花火大会”と口パクで連呼している。
「っは、8月10日...!
花火大会、3人で行かないっ?」
わたしは咄嗟にそう提案した。
『花火大会?』
「う、うん...!だ、だめだったらいいんだけど...!!」
どうしよう、ドキドキしていた鼓動がドクドク、バクバクに変わってきた。