晴れ曜日
天に唾吐くように青空に向かって煙を吐いたら思ったように顔に戻ってきた。
煙草を吸い始めたのは、堅実に生きたってちっとも体調がよくならない虚弱な自分になにか理由がほしかったから。
それなのに喫煙し始めてから、肌の調子はすこぶる快調だ。
そうやって自分が喫煙者になって、いままで気がつかなかったことに気がつけた。
なにかを代償になにかを得る。等価交換というやつか。
かっこつけてもどうにもならない。
所詮、寂しさを紛らわせること、退屈を軽減させるためにしていることなど、儚いものにすぎない。
いつか、軽はずみにはじめたこの行為を悔やむときが来るのだろうか。