終点は異世界でした。
やれやれといった表情を浮かべながらアルスは教会の中をぐるっと見渡した。
どうやらアルスにも予想外だったようだ。
「テーラ!いるか!」
大きな声でそう言うと、どこからからミシミシと嫌な音がする。
そんな中でもアルスは奥へと突っ切っていくのだから、すごい。
「まーたそんな所で……」
「アル〜助けて〜」
「はあ……」
ため息混じりに何か唱えると、木々の根っこがビクリと驚いたかと思えばシュルリと音を立てて消えていった。
するとボロボロになった修道服を来た一人の女性が、クリスタルの下から現れた。