終点は異世界でした。
もう少し、この人と一緒にいたい……
っていけない、いけない。
私とアルスは住む世界が違うんだから、こんな感情抱いちゃダメよ。
少し寂しくなるようなそんな感情を振り払うようにして、私はアルスを見た。
「おすすめのメニューとかあるの?」
「それは着いてからのお楽しみ。きっとカンナも気に入るよ」
弾んだアルスの声に、私もなぜか嬉しくなる。
今はアルスとこうやっていれる時間を楽しめばいい。
一時のこの楽しみを思う存分味わえばいい。