終点は異世界でした。




少しはしゃぎすぎて疲れたのかな……今日の夜もきっとぐっすりなんだろうな。


あまりまだ人が入っていない店を見つけて、アルスに教えるとそのままその店に入ることとなった。


いい匂いはしてくるけど、やっぱり少しお酒臭い。


店の奧の席にしてもらえるように店員と相談すると、オロオロしながらも小さく微笑んで席へと案内された。


何品かアルスが注文を頼み、運ばれてくる頃には宴会が始まったかのように男性達が騒ぎ出した。



「一体何があったんだ……」


「いつもはこんなんじゃないの?」


「うるさくする奴も中にはいるけど、どこもかしこもこんな雰囲気になってるのは初めて見た。大体うるさくしていいのは夜が更けってからのはずなんだけど……」



あまりのうるささにアルスの声も聞こえにくいし、楽しく食べるはずのご飯がちっとも楽しくない。


男達のうるささにムッとしてると、ジョッキを机にバンと強く叩きつけるようにして置かれた。








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