終点は異世界でした。



ハッと目を開ければ、アルスが私を抱きしめるようにして剣を構えていた。


いつの間にか吹き飛ばされたガザンの肩は、大きく上下に動いている。



「クソッ……このイカれ野郎の血を引いた分際でっ!!」


「妬ましいんだろ。お前にはほとんど宿っていない、この魔力が」


「っ!!黙れ!!」



そう言って勢い良く剣を引き抜き、こちらへと向かってくるガザンにアルスはそっと前へと手を突き出した。


頬の刺青が腕に向かって伸びたかと思えば、バチリと火花が散った。


それと同時にガザンの剣が宙へと弾き飛ばされていく。



「諦めろ。お前には俺に勝てる力はない」


「くっ……」



眉間にしわを寄せて睨みつけてはくるものの、これといって立ち向かう術もなくなってしまったガザンはその場で力なく座り込んだ。






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