moon~満ちる日舞う少女~【外伝】
〜陸side〜
ーカチャカチャー
南「おぉ!」
ーカチャカチャー
南「うわっ!」
ーカチャカチャー
南「危なっ!!!」
ーイラッー
陸「みな…」
真田「南、うるせぇ」
南「えー?!だって見てたらついででしまうもんやろ!!…格闘ゲームでこんなにいい戦いができるなんてなぁ。」
真田「普通だろ」
南「いやいや、そんなことないわ!」
俺の正面の機械で一緒に対戦していた真田に南はわーわーと横から口を出していた。
南「っていうか、陸も言おうとしとったなぁ」
陸「は?」
南「うるさいって、真田に先に言われてしもうたけど、陸もちょうど言おうとしとったやろ?」
………ほんとこいつ、こういうところさすが夜舞のメンバーだなって思う。
真田「陸」
陸「…?」
真田「次はあっちの対戦しようぜ」
陸「あ、ああ」
と真田はそそくさと別のゲームにうつる。
南「ああみえて真田、いいゲーム相手見つけて喜んどるよ。…多分、波長があうんやろうな」
コソッと南は俺にそう言った。
なんだか、そういう風にいってもらえるとすごく嬉しくなったけど、それを表には出さず「へぇ」と南に返事をした。
南「はははっ」
けど、南にはばれていたみたいだ。
そういうところが、”波長があってる”って言うんだと、実感させられた。