moon~満ちる日舞う少女~【外伝】
奈「学校での美月は、どんな感じなんだ?」
修「え?…あー…最初はお淑やかで清楚…みたいなイメージがついてたけど、今じゃすげぇ良い奴でみんなの中心にいて、仲間想い。ってこれじゃあ外でもあんま変わんねぇな」
奈「ははっ、たしかにな。…美月はどこに行っても美月だから」
修「だな。…あ、そういえば、前は美月に兄弟がいるって知らなかったな〜」
奈「え…」
修「半年くらいしてわかったんだけどさ」
奈「美月が話したのか?」
…?…急に奈津くんの顔が険しくなった。
修「あ、ああ…」
奈「…陽一君のことはトラウマのはずなのに…」
ボソッといった奈津くんの言葉を俺は聞き逃さなかった。
修「陽一君…?…香月、じゃねえの?」
奈「は…」
修「…いや、初めは香月が美月の弟って知らなくて…すげぇ大切にしあってるから、あとから知って納得って…」
そういうと奈津君は少し考え込んだあと…
奈「はは、確かに美月、面倒なことは避けるタイプだからな」
と何事も無かったかのように笑う。それが逆に、何も聞くな、と言っているようで俺は何も聞くことが出来ずそれに合わせて笑った。