dieっと
【スタートダッシュ】
3日間、痩せ続ける?
でもそれって__。
「簡単じゃない?それとも何か裏があるのかしら?」
由加里の言葉に、私も大いに頷く。
私たちは、デブだ。
ダイエットなんて、1回や2回じゃない。
とりあえず痩せることは可能。ただ、それを維持していくことができず、リバウンドするのがオチである。
3日くらいなら、なんとかなるんじゃないか?
いやでも___それでゴールじゃない。
まだまだ、最後の1人になるまで合宿は続くわけだ。
ほんの小手調べといったところだろうか?
「どうする?とりあえず運動しようか?」
「うん、それしかないかも」
頷いて、由加里の後をついて大広間を出た。
私たちに与えられた部屋は、ホテルのシングルルームと同じ。
閉じ込められるわけでもなく、トレーニングルームやプール、食事は決められた時間にビュッフェ形式で用意されている。
他の参加者との会話も自由だし、比較的、ゆるめに設定されているように感じた。
だからこうして私も、2つ年上のお姉さん的存在である由加里と一緒に過ごしていた。
これなら乗り切れそうだ。
たとえ最後に由加里と争うことになっても、今はそれを頭から締め出すことができていた。