dieっと
とりあえず、ランニングマシンの前に立つ。
最終日、誰もが必死で追い込みをかけている。
3日間の中で、最も痩せなくてはならないのだから。
「大丈夫、真帆ならできるよ」
「__うん」
あえて笑顔で頷いた。
由加里を心配させるわけにはいかない。
足を乗せ、緩やかに走り出す。
すぐに思った。
どこまで走り続けなくてはならないのか?
飲まず食わずで、なんだか視界も霞みがかっているような気がする。
またあの地獄のような1日を繰り返さなくてはならない。
そう思うと、心が折れそうだった。
2日目がクリアできたのだから、同じことをすれば3日目も合格するという考え方は浅はかだ。
どんどん痩せにくくなるに決まっている。
同じことをしていただけでは、痩せるわけがない。
けれど、私にはもう手持ちのカードがなかった。
食べないで走るしかないんだ。
夕方まで、倒れこむ覚悟で走った。
実は1日目から、ずっと後ろ髪を引かれながらランニングをしており、ついうっかり目が合ってしまう。
隅っこの体重計と。
気づけば私は、片足を乗せていた。