dieっと
あれからすぐだ。
すぐに、お腹に針が射し込むような痛みに襲われた。
ただ痛いのとは異なる、腹痛。
トイレに駆け込み、座ると同時に体から【毒】が出て行く。
これが、篤志の言っていた宿便か?
腸にこびりついた便が、尿を飲むことによって流れ出て行く。
それからも私は、分刻みでトイレに飛び込んだ。
これでもか⁉︎というくらい、体に溜まっていた便が出て行く。
爽快感とは程遠い痛みに、目眩がする。
夜中にはもう、私はトイレから出ることができずにいた。
どうやら座ったまま眠ったようで、体重測定のアナウンスが流れると、這うようにして部屋から出た。
「ちょっと真帆⁉︎どうしたの?」
驚いた顔で由加里が駆けてくる。
それくらい、遠目からでも私はやつれていたのだろう。
朝方にはお腹の痛みは治まったが、足に力が入らない。
由加里に支えられるようにして、体重測定に向かった。
由加里と小塚さんは、辛うじてクリア。
沢渡篤志は、余裕だ。しかも、3日間で1kgも痩せていない。うまく体重をコントロールしており、無理がない。この先のことも考えれば、理想的な痩せ方だろう。
まるで【経験者】のようで__。