dieっと


あれからすぐだ。


すぐに、お腹に針が射し込むような痛みに襲われた。


ただ痛いのとは異なる、腹痛。


トイレに駆け込み、座ると同時に体から【毒】が出て行く。


これが、篤志の言っていた宿便か?


腸にこびりついた便が、尿を飲むことによって流れ出て行く。


それからも私は、分刻みでトイレに飛び込んだ。


これでもか⁉︎というくらい、体に溜まっていた便が出て行く。


爽快感とは程遠い痛みに、目眩がする。


夜中にはもう、私はトイレから出ることができずにいた。


どうやら座ったまま眠ったようで、体重測定のアナウンスが流れると、這うようにして部屋から出た。


「ちょっと真帆⁉︎どうしたの?」


驚いた顔で由加里が駆けてくる。


それくらい、遠目からでも私はやつれていたのだろう。


朝方にはお腹の痛みは治まったが、足に力が入らない。


由加里に支えられるようにして、体重測定に向かった。


由加里と小塚さんは、辛うじてクリア。


沢渡篤志は、余裕だ。しかも、3日間で1kgも痩せていない。うまく体重をコントロールしており、無理がない。この先のことも考えれば、理想的な痩せ方だろう。


まるで【経験者】のようで__。





< 66 / 337 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop