dieっと
うそ。
体が冷えていく。
体の異変を感じた小塚さんとは、全く別の意味で急速に体が冷たくなっていくのを感じた。
うそだと分かっているのに、口から出まかせを言っていると分かっているのに、体はそうじゃないのか?
あわあわと、口を開くも言葉の出て来ない私を、篤志が申し訳なさそうに見ている。
これが証拠じゃないか?
第1、こいつがどうしてやってくる?
苦しい思いをすると分かっていて、あえて交代したのは、私にそれを言うためじゃないのか?
由加里が、私を見捨てた?
もう、そこに居ないの?
思わずガラスの向こうを見やる。
視界がグラつき、世界がぐるぐる回っている。
「おい、大丈夫か⁉︎」
篤志の腕の中で、私は気を失ったようだ。
やめて。
離して。
私に、優しくしないで。
「もうやめるか?ギブアップするか⁇このままやってたら命に関わる」
「由加里__」
「おい、しっかりしろ‼︎ギブアップしろ‼︎」
「でも__」
約束した。
2人で一緒にって。
約束したのに。
約束、したのに__。
「真帆‼︎」