Rain
窓の外を忙しなく行き交う色とりどりの傘。

玄関に無造作に置かれた薄汚れたミントグリーンの傘はもうどれくらい開いていないか。それとも、激しい雨に打たれ濡れればこの傘も、元の色に戻るのか。傘の役目を果たさない。なのに、捨てられなかった。カンバスの上に一つ、また一つと咲いて行く傘に、無数の水滴。
いつの間にか、灰色一色だった空は、窓枠の半分を青に変えていた。ちょうど目線の高さに虹が見える。もう傘の心配をしなくても良さそうだ。
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